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混用率試験項目紹介

繊維や樹脂の鑑別及び使用されている繊維の質量割合を測定します。

 

繊維鑑別

「目的」:
生地あるいは製品を構成する繊維の種類を調べるために行う試験です。試験結果は繊維の名称のみとなります。
「方法」:
各種繊維特有の物理、化学などの性能に基づいて、「JIS L 1030-1、FZ/T 01057」に基づいて試験を実施し、標準写真、標準資料などを照合して総合的に判断し、これらを組み合わせて繊維の鑑別を行います。
以下の①-④の内容は常用鑑別方法の簡単な紹介である

①顕微鏡試験:

  顕微鏡用いて倍率約100~500倍で繊維の側面及び断面を観察し、繊維の標準写真と形態記述を照合して未知繊維の種類を鑑別する。

繊維混用率

「目的」:
生地あるいは製品を構成する繊維の混用率(%)を調べるために行う試験です。試験結果は繊維の名称とそれぞれの混用率で表されます。
「方法」:
「JIS 1030-2、GB/T 2910、GB/T 38015、FZ/T 01026、FZ /T 01095」に基づいて試験を実施します。繊維混用率の一般的な試験方法は解じょ法と溶解法の2種類の試験方法があります。
以下の①-②の内容は常用試験方法の簡単な紹介である

 

①解じょ法:

繊維種類の異なる糸で構成されている繊維製品から、意匠の1単位(1リピート)を構成する全ての糸を含むように試料を採取します。これをほぐすこと(解じょすること)によって繊維種類別の糸に分離し、それぞれの糸の質量を求め、百分率(%)で表します。測定は2回行い、その平均値を求めます。必要に応じて、複数回測定することもできます。

解じょの様子(たて:綿100%、よこ:ポリエステル100%)

②溶解法:

混用品の組成を鑑別後、適した溶液で一方の組成を溶解除去し、残った分の重量を測定します。溶解した組成の割合は、減量分から計算します。通常、組成の割合が多い方の繊維を最初に溶解除去します。測定は2回行い、その平均値を求めます。必要に応じて、複数回測定することもできます

70%硫酸溶液による綿の溶解 (振とう機による溶解の様子)