BOKEN
機能性試験項目紹介
吸水性
「目的」:
吸水性試験とは、生地が汗や水といった水分をどれだけ吸収しやすいかを評価するために行う試験です。
「方法」:
試験方法参考【JIS L 1907】
1.滴下法
試験片を保持枠に取り付けます、試験片上10mmの高さから水を1滴(約0.04ml)滴下します、水滴が試験片に到達してから水の鏡面反射(キラキラした反射)が完全になくなるまでの時間をストップウォッチで測定します。
2.バイレック法
試料からたて方向及びよこ方向に、200 mm×25mmの試験片を採取します。試験片が垂直になるように上端を固定して下端を水に浸漬させます。10分間放置後、水が試験片内を上昇したときの高さを測定します。
3.沈降法
試料から10 mm×10mmの試験片を採取します。 試験片の測定面を下向きにして水に浮かべます。試験片が湿潤して沈降し始めるまでの時間をストップウォッチで測定します。
紫外線遮蔽率
「目的」:
●紫外線がどれだけ遮られるかを調べる試験です。
UV-A:大気圏で殆ど吸収されずに地表に達する。肌深部の真皮層に到達。メラニン色素の増加による皮膚の黒化作用を伴う。
UV-B:オゾン層の増減により、地表に達する量が変動する。作用はUV-Aの1,000倍。肌の表皮層に作用し、日焼け(サンバーン)を起こし、色素沈着を促進させる。
UV-C:オゾン層によりほぼ吸収されてしまうため、地上には殆ど到達しない。最も危険で殺菌光線と呼ばれる。
UPF(Ultraviolet Protection Factor)遮蔽されていない肌(裸の時)に対する影響を基準とし、布でその影響を低減させたときの程度を数値化したものがUPFです。
例えば、UPF 10は影響度1/10を意味します。
UPF 50と記載されていた場合、影響度1/50ということです。
「方法」:
1.紫外線遮蔽率測定(アパ対協ガイドライン)
測定波長領域280~400 nmにおいて、分光光度計を用いて、試験片に照射した紫外線の透過率(%)を測定します。
2.UPF評価(オーストラリア/ニュージーランド規格 AS/NZS 4399)
測定波長領域290~400 nmにおいて、分光光度計を用いて、試験片に照射した紫外線の波長毎の透過率(%)を測定します。5mm刻みで測定し、UPF値で評価します。